今日を分岐点とせよ (9/7広島19回戦)
非常にしんどい試合で、スマートではない勝ち方だったが、
今シーズンの中で屈指の「勝って嬉しい」試合となった。
■試合結果
阪神 5-3 広島 詳細
[C]齋藤(5・1/3)-青木勇(1/3)-青木高(2・1/3)-梅津(1)-永川(1)-上野(1)-●大島(1)
[T]安藤(6)-アッチソン(2)-藤川(2)-○久保田(2)
[勝]久保田6勝3敗 [S]
[負]大島0勝4敗
[HR]関本7号
■流れがよく見えた試合
阪神としては、2回までは非常にいい形だった。
毎度のことのように、初回に赤星が出塁し、平野が送って、金本で決める。
2回は関本にスタンドぎりぎりに飛び込むソロホームランが飛び出した。
さらに梵のエラーもあって再び得点圏にランナーを進めるなど、
完全に阪神が押してる雰囲気が作られていた。
ところがこの流れが変わったのが3回表。
平野の投前セフティーバントを齋藤がジャッグルして出塁。
桜井と鳥谷が四球を選んで、満塁男の関本に打席が回ってきた。
今日の試合、ここで1点でも取れていればおそらくこのまま勝っていただろう。
ところが関本のゲッツーでブツリと阪神の流れが途切れてしまったのだ。
すると3回裏、ヒットのランナーを送られて、赤松のタイムリーで1点取られる。
じわりじわりと迫られるプレッシャーからか、だんだん安藤の間合いが長くなってきた。
続く天谷の三塁線へのセフティーバントを安藤が焦って捕ったためにセーフとなる。
見送っていればファウルになったような打球だったのに。
続く栗原を打ち取って事なきを得たが、目に見える形で阪神が押され気味になってきたのだ。
安藤の重たいピッチングによるイライラがピークに達した5回、案の定逆転される。
東出・赤松連続ヒットの後、栗原のライト前ヒットでまず東出が生還。
そして桜井のサードへの返球を、バルディリスが大きくはじいて赤松までもホームイン。
とうとう守備の破綻まで出るようになっては、完全に負けパターンにはまったと見てよい。
広島先発の齋藤は2回までコントロールが安定せず、何となしにビビってるように見えた。
しかし3回辺りから、初球を振ってこないと見透かすや、ストライクが先行し始めたのだ。
さらにスライダーのコントロールがよくなり、軒並み左打者が抑えられ始める。
打ち崩せそうなピッチャーを立ち直らせるという、よくあるパターンだったのだ。
ところが広島がこの流れを自ら手放してしまった。
6回1アウト後、鳥谷にヒットを打たれると、関本のところで青木勇に交代。
これは阪神サイドとしては儲けた!という気になっただろう。
3回の関本のゲッツー以降、ほぼ牛耳られていたピッチャーがいなくなるのだから。
するとここで阪神ベンチが大胆に仕掛けてくる。
関本の打席でエンドランをかけ鳥谷を二塁に進めると、さらに三盗を成功させる。
この辺りはバッテリーの無警戒さを突いたいい攻撃。
自ら仕掛けることで試合の流れを動かし、矢野のタイムリーへとつなげたのだ。
■最終盤でのカタルシス
3-3の同点となってから、試合は膠着状態に。
広島の青木高・梅津が完璧な仕事を見せれば、負けじと阪神はアッチソンが快投。
9回裏からは球児を先行投入させ、なんとか流れを引き寄せようとする阪神。
すると10回表、上位に回るところで永川が登場し、総力戦の様相を呈してきた。
その永川から先頭の藤本がヒットで出塁すると、にわかにムードが阪神に傾く。
赤星が送った後、平野が四球、代打桧山さんの進塁打で2アウト2・3塁。
そして迎えた金本には、フォークの連投で打ち損じを期待していたが、
0-3となってから敬遠気味の四球として満塁のチャンスを作った。
三塁側のベンチ横では、球児が投球練習をしていた。
球数が少なかったため、もう1イニング投げてもらう算段。
なので、何とかしてこのイニングで点を取って、球児で逃げ切りを図りたい。
しかし鳥谷は2-1と追い込まれてから、フォークを引っ掛けて二ゴロ。
スタンドからは容赦ない野次が飛び交った。
10回裏も球児が抑えると、11回表2アウトから代打リンちゃんがヒットを放つが、
藤本のライナー性の打球をセンター天谷が前進してきて好捕。まだ決着がつかない。
そして11回裏、久保田が登場すると球場は異様な雰囲気に。
ライトスタンドの広島ファンがメガホンと叩いて喜び、レフトと三塁側のスタンドは
「うわあ~」というある種の諦めにも似たような空気が作り出された。
その空気に呼応するかのように、先頭の石原が打った二遊間の打球を鳥谷が捕れず。
ファンからの信頼が薄い久保田が打たれたこと、先ほど満塁のチャンスを潰した鳥谷が
打球を捕れなかったことで殺伐とした雰囲気となる。
そして2アウト2塁から東出を敬遠して、代打緒方勝負を選択。
前田と並んでひときわ大きな歓声に迎えられる緒方とあって、広島ファンのテンションは最高潮。
しかしこつんと当てられる東出より、凡打のイメージがしやすい緒方勝負だったのは正解。
力ないセンターフライに打ち取り、劇場一幕目が終了した。
そして12回表の攻撃。
マウンドには左の大島が上がったが、ここでシュルツ・岸本・横山を出せないので、
実は広島リリーフ陣が苦しいのでは?という思いがよぎる。
左が並ぶ阪神打線には各チーム執拗に左投手を当ててくるため、もうこちらは慣れたもの。
いい右投手より少し格の落ちる左投手の方が攻略はできる感触がある。
打順は赤星からで、見事その思いに応えてヒットで出塁。
平野が定石どおり送って、桧山さんの鋭いライトフライで赤星は三進に成功。
続く金本はさすがにあからさまな敬遠で1・3塁とし、先ほどチャンスで凡退に終わった鳥谷。
ここで決めなければ、鳥谷はこの試合の全責任を背負わされる場面。
もう最後は「頼むから打ってくれ!これ以上キツイ罵声を聞かされるのはかなわん!」と
祈るような思いで打席を見つめるしかなかった。
だからこの後鳥谷に決勝タイムリーが生まれた時、
心の底から「よかった~!」と思える瞬間を迎えることができたのだ。
同様に1つでもボールを投げるとヤジが飛ぶような久保田が12回裏を抑えた瞬間もだ。
もちろん矢野のタイムリーや、アッチと球児の好投も下支えになったが、
何かと槍玉に挙げられやすい二人の意地によって、今日の阪神は勝利を得たと思いたい。
普通に勝ちパターンにはまったものより、何十倍も嬉しさがこみ上げてきたのだから。
そういう意味で、この勝利を単なる延長12回の総力戦で勝った試合で終わらせてはいけない。
2008年のペナントを振り返った時、今日の勝利が大きかったと言えるよう、
残り27試合の推進力となるゲームにしてほしいのだ。
思い返せば2005年の9月7日は、いわゆる「THE GAME」と呼ばれる死闘に勝って、
その後のペナントレース制覇へと結び付けて行ったのだ。
今日が2008年度版の「THE GAME」となれば、全国から集結した虎ファンの記憶に
長らく焼きつく試合となることだろう。
■本日のやらかす賞:鳥谷(11)
10回裏凡退の悔しさを晴らす決勝2点タイムリー!



>鳥谷をさらに三盗を成功させる。
>この辺りはバッテリーの無警戒さを突いたいい攻撃
たぶんあれはエンドラン失敗だと思います。
矢野はバット振ってましたし。
投稿: どん | 2008年9月 7日 (日) 04:05
おはようございます(^_^)。昨日は久々に血管が切れそうな位に叫んで応援しました。負けていたら、倒れていたかもしれません(^_^;)。鳥谷選手もよく打ってくれました。
昨日の勝利を生かすためにも、今日の試合が大事ですね。 力一杯応援しましょう!
投稿: ぴゅあらっく | 2008年9月 7日 (日) 10:19
■どんさん
鳥谷のコメントに「盗塁をしようと思った」とあったので盗塁でしょう。
矢野は走ったのをアシストするために空振りしただけかと。
■ぴゅあらっくさん
ヘトヘトの状態で最後勝ちがなくなる寸前というところでしたからね。
このタイムリーの動画は暴れた事によって録画途中でデジカメがフリーズし、消失してしまいましたw
投稿: かれいど | 2008年9月 8日 (月) 01:36